働く人の意識調査から考える、Web会議ツールの立ち位置

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事例と現場から学ぶ気付き

著:菱沼 佑香氏

第05回 21年02月更新

働く人の意識調査から考える、Web会議ツールの立ち位置

こんにちは、菱沼です。

2回目の緊急事態宣言後、皆様の会社ではどのように業務をされているでしょうか?

新型コロナウイルス感染症対策分科会は行政機関や大企業を中心にテレワーク率を極力7割程度にすることを求めており、大手企業や政府関係機関でテレワークを積極的に行っているといったニュースもみます。

しかし、公益財団法人日本生産本部が122日に公開した「第4回 働く人の意識に関する調査」によれば、前回の緊急事態宣言後である昨年5月時点に調査した時点では31.5%がテレワークを実施していましたが、今年1月の緊急事態宣言後は22.0%と前回より約10%減少しているといいます。

今回はこの調査データのご紹介と、そこから見るWeb会議ツールの重要性について考えてみたいと思います。

 

1回目と2回目のテレワークの違いはどんなところ?

さて、冒頭でご紹介したデータが下図34です。

33の「柔軟な働き方の実施状況」のグラフを見ても、自宅勤務状況は同様の結果です。では代わりに時差出勤・短時間勤務などの他の働き方の比重が増えたかと言えば、そういうわけでもないようです。

 

この調査を行った対象者の勤務先規模を見てみると、50名以下の企業が多めではあるものの、それ以上の規模で言えばほぼ同率でした。実際にテレワークを実施していると回答した人物がどの程度の企業規模なのかが明確ではありませんが、テレワークを見送った企業が多いことは明らかなようです。

 

■前回の緊急事態宣言よりテレワークが進まなかった理由

さて、ではなぜ今回、テレワークを控えた企業が多かったのか?

過去のテレワークに関する調査データでは、コミュニケーションの不安や業務用ツール・環境が整備されていないことなどが課題として挙げられていました。前回の緊急事態宣言からもうすぐ一年が経つことを考えれば、業務用のツールや環境はある程度整備されていそうですが、実際のところどうなのでしょうか?同じ調査書でヒントになりそうなものがありました。

 

これを見ると、昨年5月時点では在宅ワークに効率が良いと感じていた方は約34%ほどでしたが、今年1月時点では約54%と20%ほど上昇しています。回答者がそう判断した要因として、図40の「テレワーク課題」を見てみるとWeb会議などのテレワーク用ツールが改善されたこと、資料のデータ化、押印や手続き関係のデジタル化の部分が改善されていることがわかります。

興味深いのは営業・取引先とのコミュニケーション面での課題が解決されている一方で、上司・同僚とのコミュニケーション面での課題にあまり変化が見られないことです。

 

41「労務管理上の課題」は7月からの統計ですが、こちらを見てみると、仕事ぶりがきちんと評価されるか、業務報告のわずらわしさと言った部分の課題大きいようで、外部(顧客)対応を優先した結果、内部面の対応が制度・ツールともに未成熟な様子がうかがえます。また、気になるのは上司や先輩からの指導を受けられないという部分や孤独感・疎外感が7月時点より現在の方が上がっていることです。

 

一度目の緊急事態宣言は、47日~525日で、5月の調査は511日~13日に行われました。そろそろ在宅勤務に終わりが見えてきた頃ではあるものの、テレワークの真っ盛りに行われたものです。

もしかしたら前回は、全員が手探り状態で回りをいつも以上に気にしてコミュニケーションを取ろうとしていたのかもしれませんし、元の仕事の環境に一度戻ったことで疎外感を感じてしまったのかもしれません。

なんにせよ、コミュニケーション面の不安と人事制度面の不安から、今の時点ではテレワークに自社が向かないと考えているのかもしれません。

 

■コミュニケーションに有効なのはWeb会議システム

では、どう解決するのかと言えば、まずはコミュニケーション面の不安を解消していくことを手始めにするのがいいのではないでしょうか。

オフィスで顔を合わせるより、テレワーク中はコミュニケーションが不足しがちです。しっかりとしたコミュニケーションを取れるよう、ツールを導入することはもちろん、社員がツールをどのように使いたいと思っているのかを確認し、気軽に使えるようなルール作りをするのもいいかと思います。

そうしてコミュニケーション課題を少しずつ解決していければ、指導面はもちろん、評価する側も部下が何に悩み、何を成果としてあげればいいのかということが明確になって行くのではないでしょうか。

 

さて、コミュニケーションを取るためのツールとして、チャットやWeb会議システムが挙げられます。

株式会社MM総研が昨年5月に公開した「Web会議システムの利用シェアはトップの「Zoom」が35%」というデータを見つけました。

このデータの中にコラボレーションツールの利用率というものがあります(下図)。グループウェアはスケジューラも兼ねていることが多いため、ほとんどの企業が導入していると思います。そのグループウェアに次ぐ利用率が高いものはWeb会議システムです。

ではWeb会議システムで人気があるツールは何かと言えば、このコロナ禍で注目度が上がったzoomのようです。Zoomの次点にはSkypeが挙げられています。

UI/UX、セキュリティ、料金、運用、サポートの5つの視点からの評価ではSkypeがトップでした。Zoomが特に低い評価を得たのはセキュリティですが、これは昨年前半に話題となった「Zoom Bombing」による影響と考えられます。(この調査は20205月実施)

Zoom社はこれに対処する方法をすぐに公開しており、またその他に見つかっている脆弱性に対しても都度対処しているため、今改めて調査すればこの点数は上がっていると考えられます。

 

Web会議システムの中では後発なのに、Zoomが人気なのはなぜ?

ZoomWeb会議システムの中では後発なのに、なぜ人気なのでしょうか?個人的には手軽さが受けたのではないかと思っています。

ZoomURLを共有するだけで開始できますし、参加する側もURLをクリックするだけ。

また、UIも非常にわかりやすく、録画も含めてワンクリックでできることが多く、普通に使うだけなら使い勝手に悩むことはありません。分からないことがあれば検索すればいくらでも出てきますし。

 

また、手軽さが受けているとはいえ、Zoomが他のツールと比べて機能に劣るということはありません。Zoomはマルチデバイス対応で、録画、資料共有、バーチャル背景をはじめとしたミーティングに必要な機能を兼ね備えています。またSkype for BusinessBoxOneDriveなどの外部連携も可能です。

 

誰でも使いやすいということは利用者のITリテラシーに頼る必要がないことを指します。Zoomはそうでありながら、業務上必要なコミュニケーションを行えるだけの充分な機能を兼ね備えていることから、テレワークにおいて重要な要素を兼ね備えているといえます。

 

鈴与シンワートではZoomを企業で導入する際の支援を行っています。セキュリティ面や管理機能など、企業で使うときに気になる点について、ぜひお問い合わせください。

Zoomの詳しい機能については以下URLをご参照ください。

 

https://suzu1.shinwart.com/zoom/

 

著者プロフィール(菱沼 佑香氏)

IT企業(ソフトウェア開発、セキュリティ、ホスティング)で営業事務、営業、マーケティングを経験。現在はマーケティング会社で取材、撮影、ライターとして主に活動。月刊連載数本。

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