営業の在り方が変わった今、SFAで効率的な情報共有を

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事例と現場から学ぶ気付き

著:菱沼 佑香氏

第07回 2021.03.17 / 最終更新:2021.03.17

営業の在り方が変わった今、SFAで効率的な情報共有を

こんにちは、菱沼です。

唐突ですが、みなさま営業の案件管理ってどうされていますか?

SFAを導入されていますか?それともExcelや独自開発システムでしょうか?

 

もともと、DX推進をする上で、営業活動の効率化を狙ってシステム化を推進していた企業は多かったと思います。

そんな中で訪れたコロナ禍で、従来の営業スタイルでは厳しい部分が出てきていますし、社員間のコミュニケーションや情報共有も、過去に比べればより工夫が必要になりました。

そこで今回は、営業を支援するSFAについて考えてみます。

 

■変わるビジネス環境、お客さまとのコミュニケーションに工夫を。

急に変わったビジネス環境で、各社はどうお客さまと円滑なコミュニケーションを図り、どう案件化し、社内との連携はどうすればいいのか、といった悩みはあったと思います。

とはいえ、テレワークが推奨されるようになってから早1年。各社は自社のビジネスにあった顧客とのコミュニケーション方法を模索し、実行されていることとは思います。

 

例えば、個人的に契約している某企業では、継続手続きなどの何かしらのアクションが必要な時期に、数多くのDMと、正直解約してしまおうかと思うほど頻繁な電話がありましたが、それがなくなりました。よくよく考えれば、DMの数は多いままですが、Webサイトでできる手続きが増えていることに気づきました。

コールセンターも運用しにくいご時世ですので、なるべく人が集まらないための工夫の一つなのでしょう。もしくはDX推進なのかもしれません。

仕事面で言えば、私自身はもともとテレワーカーなのでそう大きな変化はなく、取材のほとんどがオンラインになったというくらいです。オンラインミーティングが増えたのはどの企業も同じですよね。

 

さて、各企業がお客さまとのやりとりに工夫を凝らしている中で、社内のメンバーとお客さまに関する情報共有をスムーズに行うために何をするか、といったことも考える必要があります。

たとえば、それまでExcelで案件管理をしていた場合、ファイルサーバ上でやり取りをするかチャットやメールでやりとりすることになりますが、セキュリティ面や回線の速度、同時編集できないことなどがネックになることがあります。また、老朽化や管理の俗人化などの問題が発生しがちな独自開発システムは、これからのDX推進上、その立場は難しいところに立たされています。

であれば、これを機にSFACRMなどのツールの導入を進めようと考えるのは自然な流れだと思えます。

ちなみにSFAが一番効果を発揮するのは担当者の退職だと個人的には思っています。引継ぎの時間は限られていますし、すべての経緯を思い出すことは人間である以上、難しいものです。

 

■使ったことがあるのはSalesforce、簡単なところもあれば難しいところも

もちろん、すでにSFACRMを導入している企業は多いと思います。国内外に様々なサービスがありますが、私が過去に使用したことがあるのはSalesforceと、所属していた企業が独自開発したシステム、アプリ構築サービスで作ったツールです。

アプリ構築についてはどちらかといえば開発した側で実運用していないのと、独自開発システムについては参考にあまりならないので割愛して、Salesforceをどのように使用していたか思い出してみました。ただ10年ほど前なので、いまは機能も変更されている可能性もありますので、参考程度に…。

 

当時、Webサイトからのリードを自動で取り込み(&Thanksメール自動送信)、営業が案件化し、(なかなか入れてくれなかったけど)顧客の個人情報や、企業情報、商談履歴などを残すのと、案件状況の確認のためにレポート機能も使用していました。見積や請求書は別のシステムで管理し、文書Noだけ管理部が登録していた…と思います。

 

私は、マーケティング部門の立場でSalesforceを見ていましたので、Webサイトとの連携の処理や、データを取り出して分析に使用していました。

ここからメール配信もやろうと思えばできるので、顧客の名刺データも集約しようという話もありましたが、結局、当時のSalesforceのメール送信機能が微妙なラインで、専門ツールの方が気にする点が少なく、また使い勝手も良かったので断念してもらいました。

 

Salesforce自体は、きちんとデータを登録するルールを浸透させることができれば、1顧客複数案件登録できますので、過去の流れも含めて情報の共有が容易になります。また、レポートを簡単に作れますので、営業会議で使う案件管理一覧程度は簡単に作れます。

 

■面倒だったのは、(多分)カスタマイズされた部分

当時使用していたSalesforceは入社前に導入されたもので、設定部分は口頭での引継ぎはあったものの文書は残っていませんでした。前任が退職したことで他に知っている人間はおらず、自分のメモが頼りです。運用上、不明な部分が出てくれば都度検証して動作確認をしていました。

当時は社内での変更で済む範囲だったので問題ありませんでしたが、さらにカスタマイズを求められるのなら専門の開発業者を入れて欲しい、いっそのこと全てやり直して欲しい…と思っていました。

 

Salesforceについては、ここ最近、設定ミスによって個人情報が外部から閲覧できる状態になっていたという話題が複数件あがっており、内閣サイバーセキュリティセンターや、Salesforceが注意喚起を行う事態となっています。

 

<参考:Salesforceのコメント引用>

当社では、アクセス制御の権限設定について、認証されていないユーザ(以下「ゲストユーザ」)に対して意図した以上の情報にアクセスを許可してしまう可能性があることに懸念を持たれているお客様がいらっしゃることを認識しております。この潜在的な問題は、コミュニティ、Salesforce サイト( Force.com サイト)、および Site.comのサイト上に構築する公開サイト機能をご利用のお客様にのみ発生する事象です。

これは、Salesforce プラットフォーム固有の脆弱性に起因するものではなく、お客様のアクセス制御の権限設定が適切に行われていない場合に発生する可能性があります。

引用元:Salesforceサイトおよびコミュニティにおけるゲストユーザのアクセス制御の権限設定について

 

これを受け、各社一歩引いたところで見ていると思いますし、すでに利用している企業では対応が必要かどうか検討しているところだと思います。

 

結局のところ、正しい設定をして、アップデートの内容を確認して影響があるなら対応をするという当たり前のサイクルが大切になるのですが、日々の忙しい業務の中でそこまで手が回らないこともあります。

個人情報を取り扱うシステムでもありますので、構築と管理に不安を感じるのであれば、専門の業者に運用してもらった方が安全で適切なシステム運営につながるのではないかと思います。

 

鈴与シンワートでは、Salesforceの導入・構築、保守・運用サービスを提供しています。

改修、障害対応はもちろんのこと、企業内でSalesforceを定着させるための支援なども行っています。

何より、何かあったときに代わりにSalesforceへ問合せしてくれるところは結構大きいです。これ、結構面倒なんですよね…。なかなか返信が来なかったこともありますし…。

アップデート時も運用を委託していれば必要な対応を取ってくれますので、安心して業務に集中頂けると思います。

 

詳しい情報を知りたい方は以下URLをご参照ください。

Salesforce導入支援

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著者プロフィール(菱沼 佑香氏)

IT企業(ソフトウェア開発、セキュリティ、ホスティング)で営業事務、営業、マーケティングを経験。現在はマーケティング会社で取材、撮影、ライターとして主に活動。月刊連載数本。

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